流体力学・工学を(投稿者が)学ぶブログ

大したことをしてこなかった人間がモータースポーツで流体に目覚めたあっさいブログです。

第一話 流体力学ってなんだよ(憤怒)

方針

まずはじめにこのブログを書くにあたり、「新物理学シリーズ21 流体力学 巽友正著」を読みながら進めていくため、もし気になるかたがいらっしゃたら大学の図書館等利用してのぞいてみてください。(っていうか式を省く可能性があるので読んでる前提みたいなところあります。)これを読み解いていくのがしばらくの目標になります。

では早速始めます。

 第一話 流体力学ってなんだよ(憤怒)

1.流体ってなんだよ

 流体って皆さんしってます?

なめんな?当たり前だろ? あっあっ殴らないで...

...

くだらん茶番はさておき、以前日野幹夫先生が書かれた流体力学を読んだことがありますが、基本的に教科書ってだいたいどれもあいまいな定義をきちんとしたうえで書かれてますよね。その流体ってどんな状態なん?って解説からこの教科書は始まるようです。

三態とは違う考え

三態といえば固体液体気体ですが、この液体気体とは別であり、力学的な考えで考えるのが流体力学なんだそう。原子核とかそういうのじゃなく大きく取り扱おうってことかなと私は解釈しています。(仮に核反応の影響があるなら含めなければならないとか書かれていますね)

では少し大きく見て、密度速度圧力の量だけで考えられる範囲で考えます。この量は、空間内の座標と時間で示すことができる連続関数といえます。そんな連続の構造を持つ物質を一般的に連続体というもので、変形に対して抵抗が働かないという性質のものを「流体」というそう。

そういうことらしいです。

2.わからない語句

こっから後に書いてあることは流体の定義の拡張だと判断しました。これをゴリ押しで読み解くのはほぼ不可能であると判断し、撤退したいところではありますが、そうはいきません。なのでバーっと呼んでわからなかった語句を調べてみました。

①.クヌーセン数K(Knudsen number)

デンマークマルティン・クヌーセンさんが考えたもの。初めて聞きましたって人、私も初めて聞きました。

こいつが言いたいことは、

これって連続体なのか判断したくね?

これです。

クヌーセン数K平均自由行程λ代表長さlで割ったものです。

....

いや平均自由行程ってなんやねん!!!

すいません。これが僕の知識量です。調べました。簡単に言えば、「分子同士がぶつからない距離」このことだそうです。

平均自由行程が大きくなればなるほど、もちろんKは大きくなります。分子同士がぶつかる距離が長いということは、壁面に当たりやすくなるということですよね。そうすると、運動量やエネルギーが平均化されず、つながりが見いだせない状態ということになります。また単位は無次元であるので、数値によって判断する材料になります。また後述しますが、λ>>lであることが、教義の流体であることの条件ですので、よく調べておいて正解でした...

②.div()とgrad() 「ベクトル解析」

これ躓きました... 実はベクトルって苦手意識を高校生のころに持っていて、逃げていたところがあります。ですが、逃げ切ることは無理そうです。

でもいい時代になりました。

「予備校のノリで学ぶ大学の数学・物理」通称ヨビノリさんが解説をしてくれています。(普通にご飯食べながら見れるので見てました)

これについては動画を見てもらったほうが速いと思うので動画URLを載せさせてください。


【大学数学】div(発散)の意味【ベクトル解析】


【大学数学】grad(勾配)の意味【ベクトル解析】

私の方から簡潔に言わせていただくと、

divは「単位体積当たりの放出量gradは「数値が一番増加する向き

こんなところかと思います。

後にでてくるであろうNavier-Storkes(ナヴィエストークス)方程式に出てきますので、きっと抑えておかなければなりません。...頑張りましょう...(涙)

③.スカラーポテンシャル

正味「?」ってなってます。

異なる二点間に物体が移動したときのエネルギーの差ってことでしょうか。

一番わかりやすいのは位置エネルギーのことみたいです。あいまいに濁させてください。

3.語句を踏まえたうえで

語句を抑えたところで、改めて一章を読むと、流体とはなんぞやということが数式を用いて書かれていることがわかります。特に序盤ではあくまで物質を取り扱っているんだぞという前提を構築しているってことだろうなと思います。

あーなんとなく一章で言いたいことがわかってきたぞと思ってきたところで、流体力学の歴史のアプローチから流体力学を紐解いていくのが後半戦です。

ベルヌーイ(D.Bernoulli)とオイラー(L.Euler)の時代の学問

はい。でました。数学界の巨匠。この名前を見たときに背筋がビシッってなりました。ベルヌーイさんは定理として、水力学で理解していましたが、オイラーさんに関してはいろんなところに出てくるし苦手意識が半端ないです。閑話休題

 

さて、もともとは流体力学って数学的学問だそう。まだ粘性や圧縮性といった物質的な解釈はなかったよう。ここで巽先生が数学的学問であることを取り上げたのはNavier-Storkes(ナヴィエストークス)方程式(以下NS方程式)のアプローチをしたかったからだと思われる。

NS方程式はいわば流体力学運動方程式(ma=F)で、本誌の4-34式で書かれている方程式は密度ρが割られているのでわかりにくいが密度ρが質量mを表していて、(u・grad)uは加速度であり、右辺は力ということになる。

NS方程式をわかりやすく理解するならやっぱりヨビノリさんの動画をおすすめします。(宣伝かな?)


【大学物理】ナビエストークス方程式①(数学的・物理的意味)/全4回【流体力学】

数学的学問だよとあらかじめ言ったうえで、四章でやるはずのNS方程式を引っ張り出して、これは非線形方程式だよって紹介するってことは

 

「数学から逃げるな」

 

ってことかなと

そんな感じで一章は読み取っておきます(諦

物理的な流体への拡張

こうしてNS方程式わかった!終了!閉廷!みんな解散!

と終わるわけではなく、非線形であるから、結局のところ近似解であったり、漸近解に頼らざるを得なくなる。何をもって原則とするのかを決めるかってことが物理につながるんだということが最後の方に書かれているかと思います。

プラントルさんの境界層理論を用いてNS方程式から導くのが近代流体力学の礎だそうです。詳しいことはのちの章に託しましょう。今は流れをつかもう...

工学的な観点

おそらくこのブログを見てくださる方は自分と同じ道具として流体力学を使う人が多いんじゃないかなと思いますが、だからこそ最後の節は一番なるほどなぁとすんなりです。(そもそもそんなに難しいこと書いてないしね)

工学と流体力学は切っても離れない関係であることは大体わかる通りで、乱流制御、ジェット機などを開発するのには必要な学問ですね。その失敗や工学上の問題を解決するために研究され続けた学問であるよと書かれています。

工学の今後の進歩は、流体力学に対して新しい問題を提起し、従来とは全く異なった局面を切り開いていくであろうと期待される。

(新物理学シリーズ21 流体力学 巽友正著 P.13)

そうですよね。私はこの引用しました最後の文でやる気が出ました。流体力学を使って工学に携わりたいなと思う一文です。

 最後に

一章って大体そんなにがっつり読むものじゃあなさそうだなって印象を抱いたのでなんでだろう...って考えずわからない語句を取り上げてみたりして解読してみました。

そして二章を今読みすすめながら、一章の感想のような径文ブログを書いているわけですが、かなり二章は波乱の予感がします。時間はかかると思いますが、じっくり理解を深めようと思いますので、また二章の解読書を見ていただければさいわいでございます。