流体力学・工学を(投稿者が)学ぶブログ

大したことをしてこなかった人間がモータースポーツで流体に目覚めたあっさいブログです。

すりっぷすとりーむ?とう?どっちなんだい!!!

まえがき

みなさまごきげんよう、どきゃと申します。

先日の流体力学感想文をご覧になられた方はありがとうございます。某F1エンジニアの方にTwitterでいいねしてもらって少々恥ずかしかったです。

ブログも慣れだと思うので、なるだけ投稿頻度を絶やさずいきたいと思っております。そこで流体とかモタスポ技術に関係しそうなネタをピックしていこうかなと思います。

そこで今回は普段から少々気になっていた、スリップストリーム(SlipStream)とトウ(tow)を調べてみましたので、知識を共有していきたいと思います。

 

すりっぷすとりーむ?とう?どっちなんだい!!!!

1.言葉が難しすぎてわかんないよー;;

ハァハァハァ...(なかやまきんにくん感)

皆さんF1は何で見られていますか?DAZN?フジNext?私は川井さんをはじめ、いろいろな解説者さんを見るためにF1はフジで見ています。ただし、F2も見たいのでDAZNにも契約しています。

フジテレビで見られている方はよく川井さんがおっしゃる言葉に困惑することありませんか?デグ?オフセット...?

んなもん新規層にわかるかい!!!!

気になれば調べればいいものの新規にそこまで求めるのは酷というもの。私は眠れなくなるので調べますが、いまいちピンとこないワードがありました。そう、それが、

トウ

です。

いつ頃から使われ始めたんだろう... 2014年以降だと思うんですけどそこらへんの詳細は不明です。 これって文脈からして「スリップストリームのことだろうなぁ」ってのはわかるんですけど、なんやこれ...と気になっていました。

2.そもそもスリップストリームって?

知らない人がこのブログにたどり着くとは思いませんが、簡単に言ってしまえば、車の後ろの部分に起こる現象のことです。(そう認識してます)

空気を切り裂いて走るマシンですので、空気は薄くなって抵抗は減るし、車の後ろが負圧になります。それによって引き寄せられる部分が生まれます。

それを利用すればスピード差が生まれて、パワーが同じでも前の車を抜きやすくなる。これが「スリップストリームを得る。」「トウを得る。」の利点です。

下図は、RB14の簡単なフローシミュです。色が赤ければ赤いほど、空気の速さになり、青ければ遅いということです。また矢印は流れを指します。(たぶん)

車の後ろを見ると青くなっていて通常よりも空気の流れが遅く、さらに真っ青なところの矢印は車側を示していることから逆向きの風が生まれていることがわかりますね。(ちょっとわかりにくいですが)

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図1 後方の気流

使用ソフト:Flowsquare+ 2020R2.0 分割数:180*75*105 領域:12 m*4 m*4 m

2019年のモンツァサーキットではSF90に乗るベッテルがウィリアムズをパスするためにスリップストリームを活用し、360 km/hという新幹線もびっくりの速度をたたき出しました。


Vettel hit 365km/h after getting blue-flagged - 2019 Monza

3.じゃあトウってなんなのよ!:(

トウってそもそもスペルなんだと思ってとりあえず、”Slipstream Toe”で調べました。

すると海外掲示板であるRedditにヒットしました。

www.reddit.com

意訳すれば、「トウ(toe)って言ってるけど、スリップストリームとなんか違いあんの」ってことをスレ主が質問をしていました。

解答は「ToeじゃなくてTowなんだよなぁ...」「Towやで。DraftとかSlipstreamとかあるけど、すべて負圧の場所を指すんやで」

(ほほう... スペルミスですか... 大したものですね....)

 

そこでスリップストリームウィキペディアさんに聞いてみると、

競技やカテゴリによってはドラフト(Draft)ドラフティング(Drafting)またはトー(Tow)トーイング(Towing)ともいう。(Wikipedia スリップストリーム 冒頭)

 いや書いてあるやんけ!!

 

いやー思い返せばトウにとらわれすぎてスリップストリームで調べてなかったや...

4.トウのもともとの意味おしえてちょ^^

Towの本来の意味は「牽引する」です。SkySports(イギリスのメディア)の実況だと"Towed"と呼んでいるのかな。

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他競技の"トウ"

せっかくなのでモータースポーツ以外でのトウを取り上げてみたいと思います。

1.自転車競技

私はFCR2というGIANTの珍ロードに乗っていますが、風が生む空気抵抗って結構来るものあります。その体力を減らすのを避けるために、エース格の選手を最後までトウで体力温存させるみたいです。

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2.スケート(パシュート

冬季五輪の平昌五輪で日本がパシュートでオランダを破り金メダルを取ったは記憶に新しいですが、あれもトウです。きれいに後ろついててすげぇ...って思う。

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3.船舶

船のレースもありますが、船の場合は空気的なトウがあっても、水を後ろに送ることを動力としているため、むしろ推進力を損なう原因になります。(引き波)

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最後に

アニメガルパンでも戦車にトウを利用したことがあるみたいですが、たぶんそんなに恩恵はないんじゃないかな(適当)

F1って結構言葉も進化してその時その時で言葉が変わっていくので追っていくのは大変なスポーツですよね。でもワクワクするよね(小並感)

F1見てるとたくさん気になるものがあるので、また近日に調べられたらなと思います。それではまた。